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 令和7年度大山隠岐国立公園満喫プロジェクト地域協議会がこのほど米子コンベンションセンターで開かれた。環境省や関連する県・市町、民間機関が参加し、これまでの10年間の振り返りと、次期「ステップアッププログラム(以下、SUP)2030」の策定に向けた方向性を議論した。
 はじめに環境省中国四国地方環境事務所から、坂口芳輝所長が主催者あいさつ=写真=。「地域やスポットに閉じることのない、様々な取り組みができるよう次のステップを進めていきたい」と述べ連携を呼びかけた。
 プロジェクトを巡っては16年の選定以来、各構成主体により滞在施設の充実や景観改善、自然体験アクティビティの磨き上げが進められてきた。ハード面では大山頂上避難小屋の改修や、美保湾展望駐車場の整備などを実施。26年度以降も大山夏山登山道の改修、船上山・大山滝エリアの吊り橋架け替え、三徳山・小鹿渓の施設整備を予定している。
 こうした取り組みを経て、利用者数はコロナ禍前の水準に回復しつつあるという。しかし満足度やリピーター率は全国平均より高い一方、「宿泊数の短さ」と「消費額の低さ」が共通の課題に。次期計画では滞在時間の延長や消費額増加を促す質の高い体験など、ソフト面の拡充へと重点を移す方針で、国立公園外の周辺地域も含めた周遊ストーリーの構築を目指す。
 次期計画の素案ではブランディング・テーマを踏襲しつつも、ターゲット層や目標・指標を更新。自然・文化の再生や地域社会の持続可能性への貢献も明記する。また施策推進に当たっては協議会のあり方を見直し、単なる報告の場ではなく、具体的なプロジェクトを動かす主体としての機能を強化すべきとする姿勢で一致。隠岐諸島などジオパーク活動との連携や、民間事業者の参画も促す。
 「SUP2030」は各構成員の意見を集約し、今夏にも予定する次回協議会で最終決定を諮る構え。