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 任期満了に伴う日野町長選は3日告示され、元会社員で無所属新人の近藤宏氏(60)のほかに立候補の届け出がなく、無投票で初当選が決まった。無投票となるのは2014年以来12年ぶり。
 告示日の午前9時すぎ、近藤氏は同町根雨の選挙事務所前で出陣式に臨み、支持者や関係者らを前に第一声。県西部の町村長のほか、米子市内の建築設計会社代表らも駆け付け、激励を受けた。
 出馬にあたり近藤氏は、町外で約40年にわたり生活する中で、ふるさと・日野町の活力が失われていく現状に危機感を抱いたとし、「消滅可能性自治体からの脱却を目指し、町の強みを最大限に生かしたまちづくりに挑戦したい」と訴えてきた。
 政策の基本姿勢には「強みを活かす」「挑戦できる環境づくり」「今の不安に対応する」などを掲げている。全国的にも経営が安定している日野病院や、首都圏へのアクセス性を持つJR伯備線といった地域資源を生かし、関係人口の創出や地域経済の活性化につなげたい考えを示す。また、外からの人や企業を受け入れる「社交的な町」への転換を訴え、挑戦したい人を支援する環境づくりに力を入れるとともに、高齢化が進む町民の不安に寄り添う施策にも取り組む姿勢を強調している。
 午後5時の立候補受け付け締め切りをもって無投票当選が確定し、同6時から同町根雨のJA鳥取西部日野支所で当選報告会を開催。関係者と万歳三唱した=写真。
 近藤氏は「町民の期待と責任の重さを強く感じている」とした上で、「行政経験はないが、民間で培った経験を生かしながら課題に向き合っていきたい」と決意表明。
 日野、江府、伯耆3町で計画されている風力発電事業については、「感覚や思い込みではなく、エビデンスやファクトに基づいて判断したい」と言及。エンジニアだった立場から、事業の成立性や安全性を検証する必要性を指摘し、「住民の不安が解消されない限り、簡単に賛成することはできない」と慎重な姿勢を示した。
 近藤氏は日野町出身で、米子東高を経て九州大大学院総合理工学研究科を修了。1992年に石川島播磨重工業(現IHI)に入社し、航空エンジンの設計、プロジェクト管理、品質保証に従事した。2025年6月に退職し、帰郷。