コラム
みちしるべ
2018-09-04
20日投開票の自民党総裁選に立候補を表明した石破茂議員。総裁イコール事実上の総理大臣。県から初の総理大臣誕生に大きな期待が寄せられる。公約には日本創生会議の設立、防災省の設置、など地方回復と災害対策重視の施策が打ち出されている▼アベノミクス政策は、大都市圏、大企業優先が軸。日本全体への好況浸透感は今ひとつ。進む少子高齢化、人口も1億人を割る込むといわれ、さらに近年に見られ異常気象による大型台風による暴風雨災害や猛暑の灼熱高温被害。今週もまたまた今年最大級の台風21号が日本列島を襲っている▼防災意識と地方重視施策を打ち出す石破政策への期待値は、地方であればあるほど膨らむ▼各報道を見る限り劣勢は否めないが、鳥取県からの初の総理誕生に熱い声援を送る。(雀)
みちしるべ
2018-09-03
アジア版のオリンピックとも呼ばれるアジア競技大会が終盤を迎えている。マイナー競技ではメダルを獲得するとひとたび注目を浴び、競技人口の増加や発展につながる▼品質の向上や技術者のモチベーション向上につなげようと始まった県の優良業務表彰の受賞者が決まった。技術者及び会社にとっては栄誉なことだ。限られた工期の中で品質の管理に徹底し、努力を認められることはものづくりの世界に携わる者なら喜びもひとしおだろう▼依然として担い手不足が問題となっている建設業界。若者に少しでも関心をもってもらうことが必要となる。優良業務・工事に憧れを持つ若者が入職し達成感や栄誉を新たな若い世代に伝え、目標としてもらうことが重要だ。技術を継承し建設業のやりがいを幅広く認知させなければならない。(鸐)
みちしるべ
2018-08-31
総務省統計局の労働力調査結果によると、2018年上半期(1月~6月)時点の建設業就業者数は平均で503万人。昨年(1月~12月)の平均498万人と比較すると5万人の増となった。各業種が人材獲得にしのぎを削る中、行政や各民間団体の担い手育成支援策などが功を奏していると言える▼しかし20年後、現在約7500万人いるとされる生産年齢人口(15~64歳)は、6000万人を割ると推計されており、労働力不足はますます深刻となることが予想される▼各業種がそれぞれの魅力を発信し、人材を確保することは有用なことだが、それだけでは事欠く時代がすぐそこまで来ている。今後を担う若い世代に日本の未来を考える機会を与え、危機意識を持ってもらうことが必要だ。(鴨)
みちしるべ
2018-08-30
「よくこんな立派な道ができたものだ」。鳥取市街地の慢性的な渋滞を解消するため新設された延長3・8㌔の鳥取環状道路。2009年に全線開通してから10年近い歳月が流れた▼車の流れを大きく変えた街路の事業効果は多岐にわたる。その魅力は、何と言っても市街地を走る4車線の自動車専用道路で、その存在感は大きい▼1988年に県の一般道路事業としてスタートしたこの街路整備が大きく進展したのが地域高規格道路に指定された97年。完成までの20年間に約400億円の巨費が投入された▼年間の予算はざっと20億円で、かなりの予算が800件を上回る公共補償費に充てられた。開通後、周辺の宅地開発を誘発し、広域交通網の要となっている。道路の地域経済に及ぼす影響は大きく、事業効果は高い。(鶯)
みちしるべ
2018-08-29
9月14日から11月4日まで、山口きらら博記念公園で全国都市緑化やまぐちフェアが開催される。フェアには鳥取県も庭園を出展、県造園建設業協会が受託し、鳥取県の魅力を詰め込んだ庭園を作成する▼2013年に全国都市緑化とっとりフェアが開催されて以降、鳥取県は他県で開催される全国フェアにも積極的に出展してきた。今回は県造園建設業協会西部支部が設計と作業を担当する▼同じ中国地方にありながら島根県西部や山口県は、とても遠いイメージがある。実際の距離もさることながら、高速道路や新幹線が整備されていないことが大きな原因だ▼日本海側の都市が交流を深めることは、高速道路のミッシングリンク解消に向け大きな後押しになるだろう。(鷹)
みちしるべ
2018-08-28
このほど米子管工事業協同組合が開催した夏期研修会を取材した。この日の講師のひとりが絵本作家の玉井詞さんだった。演題は「出会いが、人生も絵もかえていく」▼恥ずかしながら米子に高名な絵本作家が住んでおられるとは知らなかった。以前テレビで高視聴率を取っていた「まんが日本昔ばなし」に関わっていた作家だという。この日の講演でも同番組で人気のあった独特なしゃべりくちの常田富士男さんのことも出た▼さぞかし悠々自適な絵本作家生活かと思いきや、収入はびっくりするほど少ない(本人の弁)、その額にびっくり。日本の文化芸術に対する厳しい現実を見た▼それでも作品に対する自信が伝わってきて、仕事に対する思いが感じられた。直接建設業とは関係ないが「良い出会い」となった。(鵲)
みちしるべ
2018-08-27
8月最終週となり、9月の上期末に向けた発注機関の執行がピークを迎えた。「忙しい今、仕事を取っておくか。下半期に余力を残すべきか」▼今年は7月豪雨の“特需”があり、県東部でもとりわけ八頭管内の下期は復旧工事が本格化する。「今年、来年の仕事量は十分」―ここ近年、工事量の減少を嘆いていた声も吹き飛んだ。復旧に必要な大型ブロックが手薄になりはしないかと心配する業者も▼ところで昔の県職員には、いざ災害となれば「やれ予算獲り」と、途端に威勢が良くなるベテランがいた。他県では護岸が破堤して一大事に化した。再度の災害に備え、関連事業を入れて改良復旧しておくべきカ所はないか▼予算の目論見一つできない職員が多くなったと聞いた。災害に学ぶべきことは、まだ沢山ある。(鷲)
みちしるべ
2018-08-23
猛威を振るう酷暑。米国で発生した山火事。現代の消火技術でも鎮火に手間取った。火の敵は水。その水さえあれば消火は簡単ではないかと、考えるのだが▼「三すくみ」という言葉がある。ジャンケンが分かりやすい。グー・チョキ・パ―にはそれぞれ弱点がある。逆にそのことによって、一つが突出できない仕組みになっている▼沖縄には毒ヘビのハブが生息。そこで、天敵のマングースを放した。これで「ハブ退治ができるはず」だった。ところが、ハブに飽いたマングースは他の小動物を食べるようになった。難題発生▼さて、人間社会。「・・・社長は銀行が恐い。銀行は政治家が恐く、政治家は選挙が恐い」(永井路子・著「悪霊列伝」 角川文庫)。独裁者にも天敵が居れば国民は救われよう。(雉)
みちしるべ
2018-08-22
猛暑が落ち着きを見せたのも束の間、台風19、20号が西日本に上陸するようだ▼行政は自治体が提供する防災マップの活用を呼びかけるなど、絶えず日本を襲う自然災害に備えるよう注意を喚起している▼西日本に甚大な被害をもたらした7月豪雨では、県内でも避難指示が出された。避難所、経路を把握している住民はどれほどいたのだろう▼台風接近について「毎年のことだ」との声も聞くが、7月豪雨、これまでの猛暑はすでに異常だ▼もしかしたら「長年の経験」では対応できない台風が上陸するかもしれない。冬になれば想像もしなかった豪雪が襲うかもしれない▼命を落としてしまえば「想定外だった」という言葉では済まされない。身の安全を守れるよう備えておくことが大切だ。(鶴)
みちしるべ
2018-08-21
熱戦が続く全国高校野球選手権大会も今年で、第100回を迎えている。高校野球は、今年の春から大きなルール変更があり、選手の体調面を考慮してタイブレーク制が導入された。また、熱中症対策としてベンチに理学療法士を置くなど、猛暑の影響で運営側も対応に追われている。未来ある若者の将来を潰すことがあってはならない▼夏祭りやお盆の前に、多くの建設業関係者は地域の清掃ボランティア活動に汗を流した。どの現場でも、「熱中症には気を付けて」とのあいさつが聞かれた。猛暑の中でのボランティア活動には、本当に頭が下がる▼近年、働き方改革が叫ばれており、週休二日制や長時間労働の見直しも大事ではあるが、夏の暑さ、冬の寒さの対策も必要ではないかと考えさせられる。(雛)