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コラム

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みちしるべ

2018-11-28
都市と地方の大幅な税収格差を是正するため、20日に開かれた総務省の有識者検討会では、都道府県が徴収する法人事業税の一部をいったん国に集め、地方に手厚く再分配する新制度の創設が検討された。これだけ東京一極集中の状況が続いていれば、当然の対応といえる▼ただ、仮に地方に税収が再分配されたとしても、それはその場しのぎの施策で、地方創生の根幹には、地元企業・産業の発展が不可欠だろう。しかし、現実には建設業を始めとする多くの地元企業が価格競争・人手不足と戦っており、地方は疲弊しきっている▼11月1日現在の本県の生産年齢人口は、昨年同時期と比較すると、5000人以上も減少しており、まさに危機的状況。若者が安定的に人生設計が描ける地元企業の発展が一層求められる。(鴨)
 

みちしるべ

2018-11-27
国際博覧会の2025年の開催地が大阪に決まった。前回の大阪万博は、三波春夫さんの「世界の国からこんにちは」の歌で知られる1970年。あれから半世紀の歳月が流れた▼64年に開催された第1回東京オリンピック。そして、大阪万博と世界的なイベントが相次いで開かれ、世の東西を問わず大いに盛り上がった▼奇跡的な戦後復興を遂げた日本。大阪万博があった昭和45年は、戦後から四半世紀経った、右肩上がりの高度成長期。旺盛なインフラ整備や設備投資で日本国中が活気に満ち溢れていた。その一翼を担ったのが紛れもなく建設業だ▼今、首都圏では、20年の五輪や再開発でお祭り騒ぎだという。ますます進む一極集中。さらに拡大する東西格差。25年の大阪万博が鳥取も含めた関西圏振興の起爆剤になれば…。(鶯)

みちしるべ

2018-11-26
先日、県鳥取県土整備事務所と県測量設計業協会、県東部土木施工管理技士会が技術交流会を開催した。毎年行っているもので、それぞれが日頃感じていることを共有することができるいい機会だ▼十年ほど前、技士会の呼びかけで始まったこの交流会。当初は施工業者が発注者に設計の不備や対応の不手際を指摘し、改善を求める意見が多かったような気がする。しかし今回は事業をスムーズに進めるための提案もあり、回を重ねるごとに互いの立場を理解していることを感じさせた▼いいものを作り、そこに携わる企業が適正な利潤を得ていく。それは県、設計者、施工業者が共有できることだろう。そのためには、事業に携わる者相互の理解と連携が欠かせない。(鷹)

みちしるべ

2018-11-22
23日は勤労感謝の日。「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」という趣旨で1948年に国民の祝日として制定された▼昨今の政治、話題の中心はこの「労働」にまつわるものが多い。「働き方改革」しかり、「外国人労働者の受け入れ拡大」しかりである▼安倍晋三首相が打ち出した外国人労働者の受け入れ拡大は、人手不足が深刻な建設や農業、介護など5職種を対象に2019年4月に新たな在留資格を設けるもので「移民問題」とも絡んで議論を呼んでいる▼政府は外国人労働者の受け入れ見込み人数を提示した。建設業は初年度に5~6千人、5年間で3~4万人との見通しが示されている▼今後、建設現場にもAI、ロボットの導入も進むであろう。働くということについて考えてみたい1日だ。(鵲)

みちしるべ

2018-11-21
発注者の技術力不足が言われて久しい。若手監督員に悩まされる現場も何と多いことか。事務所の中で単に積算をこなすだけで技術力は培われないし、結果、現場に出て行く時間もない▼確かに、人前で話すことやプレゼンにたけた若者は増えた。しかし、ベテラン職員は「中身が伴っていない」と手厳しい。そもそも業者側が求める技術力とは一体、何を指すのか。先日あった、県土整備部の所局長会議でも話題に上った▼現場条件が変わって協議を上げてもなかなか判断がつかない。まして、お金が掛かれば上司への相談も必要だろう▼求められるのは深い専門知識ではなく、むしろコミュニケーション能力か。やはり経験が物を言う。だれもが昔、たどってきた道。上司や受注者にしても温かく見守っていく余裕を持ちたい。(鷲)

みちしるべ

2018-11-20
今国会の重要案件の一つ「入管法改正案」。一定の技能を持つ外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法案だ。14業種と政府は言っているが、野党は生え煮えと厳しい。建設業と深い関わりを持つのが、建設部門と農業分野▼現場の人手不足が言われて久しい建設業。だが、政府案には賛成の声は乏しい。テレビでも政府関係者が出て説明するが、具体的な数字になると曖昧▼建設業界は制度設計には消極的。確かに人手不足は現実だが、給料を上げれば人は集まる。地方は仕事さえあれば若者は来る。こういった声が現実ではないか。▼外国人を受け入れるよりも賃金アップの方が、よほど現実的ではないか。介護の面でも安い賃金の実態が聞こえてくる。こうした切実な現実から、政府は目を逸らしている。(雉)

みちしるべ

2018-11-19
延期がなければ約1年後には消費税が10%になる。消費者としてはあらゆるものが値上がりするわけだから喜ばしいことではない▼国の財源は国民の生活のために使われるのだから本来は特に問題はないのだろう。しかし、問題は増えた税金が何に使われているのかを知ろうしないことだ▼消費税が8%になったのは4年半ほど前。増税前にはあらゆる業界が大騒ぎしていたが今や当たり前の税率だ。不平不満は聞こえてこない。10%になったところで特に不都合なく生活は続くだろう▼不平不満を言ったところで意味がないのではなく、意味は分からないけどしょうがないと考えているのではないか▼自分の生活を取り巻く環境の変化に目を向けるべきだ。無関心ではいられない。(鶴)
 

みちしるべ

2018-11-16
先月、京都大学の本庶佑特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞が決まった。免疫を抑える働きを阻害することでがんを治療する画期的な免疫療法を確立した▼本庶氏は、インタビューで研究者を目指す若者に向け「覚悟はいるが、世間が想像しているよりはるかに楽しい」とエールを送り、今回の賞金全額約5750万円を、若い研究者をサポートするための基金として同大学に寄付するとした。さらに、新しく開発されたがん治療薬の特許収入も寄付することも表明した▼建設業界も同じである。建設業は社会基盤整備の担い手。いわば基礎研究のように地味だが重要だ。人間の社会生活全てに関わることを考えればそれ以上に大事だ。そして、建設業に携わる若手の貴重な価値といったらこの上ない。(雛)

みちしるべ

2018-11-15
1998年度から県が建設を進めていた「岸本バイパス」が23日にいよいよ全線開通する。国道181号の慢性的な渋滞の解消や交通安全の確保を目的に20年余の歳月と151億円の巨費を投入した▼09年末には、総延長5・7㌔のうち米子側の1期区間(伯耆町坂長~米子市諏訪)2・2㌔を供用。残りの2期区間(伯耆町坂長~吉定)3・5㌔の整備が進んでいた。式典当日はウォーキングや建設機械の試乗など多彩な催しが現地で行われる▼今年も残すところ1カ月半。各社ともそろそろ受注量が気になる頃だ。米子県土局管内の県格付け土木A級業者は29社。18年度工事を15日現在で受注できていない業者がまだ12社もある▼事業完了に伴う予算の落ち込みは地域業者の死活問題になる。(鴉)
 

みちしるべ

2018-11-14
人口が少ない過疎地だから、という理由だけでインフラの整備から見放されている地域が実に多くなった気がする。公共事業が地域の安全を守ることを時の政府は強く地方に示すべきだ▼県測量設計業協会が開催する郷土づくりシンポジウムを今年も取材した。仕事を忘れて講演やパネルディスカッションに聞き入ってしまう。テーマは毎年「自然災害」。会場には将来を担う高校生や大学生らも多く参加した。高校生らに建設業界で働く魅力が伝わったか▼今年も大きな災害が相次いでいる。地震、豪雨、土砂災害。そして猛暑の夏。多くの方々が犠牲になった。防災事業には、国民の生命に加えて財産を守る大きな目的もある。シンポジウムに参加した人たちから、こうした言葉をたくさん聞いた。(鷺)
 
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