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コラム

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みちしるべ

2019-11-18
 連日報道される悲惨な交通死亡事故のニュース。親族の気持ちを察すると胸がふさがれる。県内の死亡事故のニュースを聴いていても、よく自動車で走る道で起きていることがあり、決して他人事でないと感じる▼特に、見通しの悪い交差点、連続カーブが続く道路などを運転するときは気を遣う。信号機やガードレールを設置して欲しいと常々思う場所もある▼地元も行政に改善を要望しているだろうが、早期に解決に至るケースはそれほど多くないのが実情▼行政も毎日のように寄せられる要望から、時間・コストなどを考慮しながら優先順位をつけて効果的に事業を進めていくのは、非常に神経を使うだろう。しかし、それを先送りして、取り返しのつかない事故が起きるということだけは避けなければいけない。(鴨)

みちしるべ

2019-11-15
 少し早いが、新しい時代となった令和元年はどんな年だったのか。秋が深まり、そろそろ冬の訪れが感じられる季節となった。話題は尽きないが建設業界では、またしても自然災害に翻弄された年だったと言えよう▼このほど発表された今年の新語・流行語大賞の30語に「命を守る行動を」がノミネートされたが、これも自然災害にまつわるものだ▼確かに、昨年の西日本豪雨災害を上回る甚大な被害をもたらした台風19号災害は、これまでの想定を完全に覆す非常事態だ。国が3年前に発生した熊本地震に次いで非常災害に指定したのも当然か▼国や鳥取県も防災・減災対策に対するハード・ソフト両面での抜本的な見直し作業に入った。復旧・復興には建設業の存在がいかに大きいか。あらためて考えさせる年でもある。(鶯)
 

みちしるべ

2019-11-14
 担い手の確保と育成が建設業の喫緊の課題と言われるようになって久しい。高校生や大学生を対象にした現場見学会を開く機会も増えている▼先日、県東部土木施工管理技士会が鳥取工業高校の2年生を対象にした現場見学会を開いた。そこには同校を卒業後、地元の建設業に入社して2、3年の先輩も参加した▼彼らは建設業の魅力について「地図に残る仕事」「自分の作ったものを人に見てもらえる」と話していた。一方で「しんどいことは?」という問いには、「まだ未熟で、知識が無いこと、それでも作業員に指示しないといけないこと」と答えていた▼以前、建設業は経験の学問という言葉を聞いたことがある。経験を積むには時間がかかるもの。建設業の魅力を感じながら経験を積み、立派な技術者になってほしい(鷹)
 

みちしるべ

2019-11-13
 想定した以上の雨が広範囲に―。先月の台風19号を持ち出すまでもなく、近年は毎年のように全国各地で水害が相次ぐ▼17年の九州北部豪雨では橋脚に流木が引っ掛かり上流が浸水。昨年の西日本豪雨では本支川の合流部で「バックウォーター」が発生し甚大な被害が出た。それぞれ対策を検証する間もなく次の災害がやってくる▼県は水防対策検討会を設置し、いわゆる「粘り強い堤防」の検討に入った。天端と裏法尻を保護し、越水から決壊までの時間を稼ぐという考え方。15年の関東・東北豪雨を受けて国がまとめた危機管理型ハード対策による▼国は最近の気象変動を踏まえた河川整備計画の見直しも進めている。他方、治水事業費は減り続け、ピーク時の95年に比べ約4割の水準。ここ20年でたまったツケはあまりに大きい。(鷲)
 

みちしるべ

2019-11-12
 平成を超える12万人が詰めかけた「祝賀御列(おんれつ)の儀」に、新時代到来の実感を得た方も多いのでは。両陛下への想いは国民にとって特別な意味がある▼一方、令和に迎える東京オリンピック開会式の総合演出を手掛ける野村萬斎氏の肩書きは、「伝統工芸士」ではなく「クリエイティブディレクター」。伝統や文化の体現者が、違った立場で新たな資源をデザインしていく一例だ▼翻って足元の米子市では、先の空き家利活用シンポで「ナイトタイムエコノミー」の推進が示唆された。夜間遊休施設を利用した観光資源創出の取り組みだが、除夜の鐘や花火のような文化資源としての認知なくしては騒音問題を避けられない▼実現には御所へのそれに準ずる、都市に対する市民の誇り―シビックプライド向上が欠かせない。(鵯)

みちしるべ

2019-11-11
 新聞やテレビで「5G」という言葉を目にすることが増えた。次世代通信規格の名称で、国内の大手通信事業者は2020年度の本格的なサービス開始に向け準備を進めている。現行の4G回線に比べ通信速度が圧倒的に向上することが大きな特徴▼通信技術の進歩により建設業界も大きく変化する。ICT施工では、今年度から法面吹付や浅層・中層混合の地盤改良工、付帯構造物設置工への活用が始まった。20年度には港湾での基礎工事やブロック据付のほか、舗装の修繕工事にも活用の幅を拡大する▼人手不足が業界の課題となる中、ICT施工に対する期待は大きい。一方で、地方では導入コストなどに戸惑う中小建設業者の声も聞こえてくる。そのような切実な声にこそ耳を傾けていかなければならない。(雛)

みちしるべ

2019-11-08
 関東、甲信、東北地方などで記録的な豪雨災害と甚大な被害をもたらした台風19号。90人を超す死者不明者を出し、7県71河川140カ所で堤防が決壊した▼国は激甚災害、特定非常災害、大規模災害復興法の非常災害を適用。災害救助法の適用自治体は14都県390市区町村に上り、東日本大震災を超えた▼県内でも義援金だけではなくて災害応援の動きが民間レベルでもでてきた。県測量設計業協会(大野木昭夫会長)では、福島県測量設計業協会(皆川雅文会長)からの要請を受け10~15班(4人/班)を送り込む▼7、8日に石田克志氏(日化技研)と松本義政氏(ヒノコンサルタント)が先遣隊として現地で木町元康いわき支部長との調整にあたる。年末を控えての災害支援、工期緩和措置などの側面的な協力も必要になる。(鴉)

みちしるべ

2019-11-07
 巨大な災害が続けて日本列島を襲う。犠牲になった多くの方に「想定外の災害だった」というだけでは済まされない。巨大化する災害にハード・ソフト両面の整備が追い付いていないことをどう思う▼県測量設計業協会が開催する郷土づくりシンポジウムを先月下旬に取材した。今年で8回目。毎年のように取材するが、土木を学ぶ多くの高校生が参加するなど、会場には入れ切らない人も出た▼シンポジウムのテーマはいつも「自然災害」。同協会は毎年、全国各地の被災地で復旧や復興の現場を視察して、生の声を聞き続けているだけに、会員の防災意識は高い▼会場にいた多くの高校生らに、災害現場で調査をする技術者の気持ちや、建設業界で働く魅力が数人だけでもいいから伝わっていればと願う。(鷺)

みちしるべ

2019-11-06
「1億総活躍、70歳まで働ける社会環境づくり」を背景に今、働くシニア層が増えている。厚労省の統計によると非正規労働者のうち内60歳以上が半分以上を占めていた。また、全国建設業協会が先に行ったアンケートでも、65歳以上の職員を「雇用している」企業が83・3%を占めていた▼人手不足や若者入職難、後継者問題などの課題が山積する建設業界。60歳以上のシニア層の労働力や仕事力が求められる時代になっているが、反面シニア層は視力や聴力、身体バランスなど体力面の衰えによって、ちょっとしたつまずきやふらつきなどによる転倒、などの単純なことで大きな労災事故につながってくる▼高齢者の労働力や就業拡大が求められる中、シニア層向けの労働安全対策整備がより求められている時代となっている。(雀)

みちしるべ

2019-11-05
 建設業を身近に感じてもらおうと、近年、県や各業界団体が開く魅力発信事業をよく取材する。先月末に行われたのは、地元の小学生を対象とした現場見学会▼ただ現場や工事概要の説明をするだけでは小学生を惹きつけることが難しいため、橋梁の橋台に絵を描いてもらうなどして、建設業に興味を持ってもらえるような工夫を凝らしている▼参加した小学生は夢中で好きなキャラクターなどの絵を描き、構造物は瞬く間にカラフルになる。描いた絵は時が経つにつれて消えてしまうが、その思い出はいつまでも児童たちの記憶に残るに違いない▼現場見学は建設業界を知るきっかけとして大きな役割を果たしていると感じる。しかしその先、建設業に就きたいと思わせるには、何が必要かを同時に考えさせられる。(鴨)
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