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コラム

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みちしるべ

2019-12-25
 働き方改革は国全体のテーマだが、建設業にとっては担い手不足を解消する意味でも重要な課題だ。具体的には週休2日工事やi―Conを活用した生産性の向上などがある▼週休2日工事の取り組みを見てみると、鳥取河川国道事務所では2018年度に38件、19年度に21件と発注工事の約半数で行われている。今後さらに増えていくことを期待したい▼一方、鳥取県土整備事務所では、18年度が8社14件、19年度は12月までで9社11件となっている。工期が長い工事でないと取り組みにくいなど簡単に解決しない問題はあるが、定着までにはまだまだ時間がかかりそうだ▼発注者と受注者の意思疎通が図れないといい工事ができないように、働き方改革も双方が同じ思いで取り組んでいかなければ進まない。(鷹)
 

みちしるべ

2019-12-24
 今年7月から試行範囲を拡大している測量業務の総合評価。12月時点で県の検証結果がまとまり24日、県測量設計業協会に見直し素案が示される▼発注金額の小さいものに入札不調が発生しており、受注減点が金額ベースではなく、件数であれば当然だろう。「簡便型」(500万円以上)と「地域密着型」(500万円未満)の金額ラインをそれぞれ引き上げる▼限定公募(500万円未満)は、入札要件に本店所在地をうたって制限付き一般競争に移行するなど、そのほか細々とした改正はあるものの、基本的に来年度も現行制度を継続する。それにしても…▼総合評価の目的は所詮、低入と抽選の回避だけでいいのか。各業者の妥協点を見いだす地道な作業は必要だが、その先の業界ビジョンが受発注者ともに抜け落ちている。(鷲)
 

みちしるべ

2019-12-23
 工事量が増大し、供給が需要を上回る、と聞けば、業界にとっては大変喜ばしい事のようにも思えるが。今年度に起きた不調不落札の多発や人材・資材不足は考えなければならない新たな課題▼足りないのは技術者や下請だけでなくダンプ車も同様。引く手あまたで賃料が高騰してもまだ足りない。ある業者では複数現場で確実に確保するため、泣く泣くリースにしたとか。コストは嵩む一方だ。またある業者。誘導員を雇おうにも、県内ではまるで捕まらず。結局、新見市から応援を呼んだのだが、発注者との調整で苦慮したとか。技術者不足の解消に一人が複数現場を受け持てるよう改正を求める声は多い。しかし業界が推進している働き方改革に逆行しかねないのが悩ましい▼受発注者がお互い快適に走れるような環境整備が肝要だ。(梟)
 

みちしるべ

2019-12-19
 12月も半ばを過ぎ、世の中もいよいよ年末の慌ただしさを増す時季である。12月を「師走」と呼ぶのは、僧侶が仏事のために走り回るからという▼慌ただしい師走は1年で最も交通事故が発生しやすい月であり、理由は暗くなるのが早いこと、年末にかけて帰省などで交通量が増えることなどがある。実際に私も、ここ最近で3度も交通事故に遭遇した。その内1件は死亡事故だった。様々なことに追われ、気持ちが先走ってしまい事故を起こしてしまうのだろうか。このような時こそ、気持ちに余裕を持った運転を心掛ける必要がある▼交通事故は被害者だけでなく、加害者の人生も狂わせる。奪われた命は決して戻ってこないと肝に銘じて、運転者の責任を再度自覚し、安全運転に努めていくことを強く誓いたい。(雛)
 

みちしるべ

2019-12-18
 「技術者がいなくて、県や市の入札にも参加できない」。入札参加者なしで積み残される工事の処理が各発注機関ではそろそろ気になってきた。請け手のない工事を施工中の仕事に随契でくっつけたりするケースも▼しかし、事はさらに深刻で、やっと仕事を受注しても「職人もおらん」「下請けいない」、最近では「交通誘導員も」、挙句の果ては「ダンプもない」と。実際に土砂が運べなくて、繰越しになったという事例もあった▼合材屋さんも「工期が迫っているのに2カ月先までダンプの手配ができない」と。交通誘導員にいたっては、仕事が終わって離したら今度はいつ来てくれるかわからんから自社の別現場で回して常時確保しておくらしい▼原因も訊いたが「人手不足だけじゃない、偏った発注にも」というのが専ら。(鴉)
 

みちしるべ

2019-12-17
 「令和」の時代が始まり、ラグビーワールドカップの開催。毎日、多くのニュースが報道され、今年1年何があったのか忘れる人も多かろう。しかし、決して忘れてならないのは、相次ぐ自然災害だ▼甚大な被害は、確かに想定を大きく上回った。早めに避難することがどれだけ重要なのかを思い知らされる。被災地の復旧はこれから。住み慣れた地元に帰れないまま、年を越す人が大勢いる▼災害時には、建設業界の力が欠かせない。しかし、働く人の高齢化や人手不足、単価など多くの問題を抱える。業界が一丸となって対策に取り組むが、結果はすぐには出ない▼それでも、山積する問題を先送りするわけにはいかない。多くの若い人たちに、業界の明るい未来を確実なものにして託さなければと思う。(鷺)
 

みちしるべ

2019-12-16
 「働く気持ちもあるし、意欲はあるんだけど、体調がねー…」と。多くの人々は大なり小なりそれなりの心身の傷病を抱えている。その中で、疾病と名が付く病を抱えている人にとって治療と仕事を両立しての就労は、勤めていても何かと気後れしてしまいがち▼厚労省によると、主な疾患として糖尿病、がん、難病、心疾患、脳卒中、肝疾患などがある。そして治療のために2週間以上休暇を取得したが約3割あったが、取得していない、そもそも休職制度がない、などが続いている▼働き盛りで経験豊富な社員が病気で退職にいたることは、企業にとって大きなダメージを受ける。働き方改革が叫ばれる中、病気を抱える社員が治療を受けながら安心して働き続けられるような就労環境作りや配慮が今以上に求めらる。(雀)
 

みちしるべ

2019-12-13
 橋梁などの近接目視による定期点検の一巡目が2018年度末で完了した。地方自治体が管理する橋梁で修繕が完了したものは、18年度末時点で12㌫にとどまっている▼先月末には、奈良県国道169号南行きの芦原トンネルで天井部分のコンクリートが崩れ、通行止めになった。並行するトンネルで通行は確保しているものの、現在も崩落したトンネルは復旧の目処が立っていない▼これも今は一地方の稀有なニュースという扱いだが、急速に老朽化する構造物を前に、今後は全国的に起きても不思議ではない状況だ▼桜を見ても見なくても人は死なないが、インフラ整備は怠ればすぐに人命にかかわる。今年成立した新・担い手3法を無駄にしないためにも、より建設的な議論を行政にはしてもらいたい。(鴨)

みちしるべ

2019-12-12
 今、山陰地方で最も活気のあるまちは島根県の出雲地方だという。その大きな要因は、村田製作所をはじめとした企業立地(誘致)などだそうだ▼鳥取市内ではかつて、鳥取三洋電機が地元の経済を牽引した。が、撤退した後、地域経済は大きく地盤沈下した。産業クラスターとはよく言ったものだ▼ブドウの房(クラスター)のように大きな企業の周りには関連企業が黙っていても張り付く。そのシナジー効果は高い。島根県中央にある出雲のそうした産業振興を後押ししたのは紛れもなく高速道路網で、道路整備の効果は絶大だ▼県内では待望久しかった山陰道・鳥取西道路が完成。鳥取道、山陰道、近畿道の岩美道路の完成形、そしてこれらをつなぐネットワークの南北線の姿も見えつつある。地元建設業者の期待も大きい。(鶯)
 

みちしるべ

2019-12-11
 「公共工事の発注を平準化してほしい」という声は昔からあった。そういった要望に対し、以前は「早期発注に努めたい」と答えるのが発注者のお決まりの回答だった▼早期発注に努めても、年度当初に工事発注できるはずもなく、年度当初の公共工事の稼働率は低い。建設業者は春先の仕事の確保に苦心していた▼鳥取市は、債務負担行為を活用して、翌年の工事の前倒し発注に取り組む。作業員や技術者が確保できず入札中止が発生していることへの対応で、働き方改革にもつながる動きだ▼これまでは、予算の執行に合わせて工事を施工していた。これからは建設業者が効率的に稼働できるよう、予算の組み方を工夫することも必要だろう。建設業者がより活躍できる環境が整うことを期待したい。(鷹)
 
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