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コラム

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みちしるべ

2023-06-20
 帰宅時、日が長くなったなと感じていたら、あす21日は夏至だ。業界からは「仕事が出ていない」との声が漏れる。以前のこの時期は、新年度の体制がようやく動き始めるころで、仕事は盆前までほとんどなかった▼それでも近年は、春先からでも発注がぽつぽつある。もっとも、本来は年度末までに発注されるべき補正工事であったりもするが。昔に比べれば「発注の平準化」は格段に進んだ▼そんな中、仕事が取れても安心できない現場がある。3月に受注した河川工事の着工は秋になってからだとか、官民の建築工事でも着工までに長い期間がかかることもある▼特に下請け業者は、元請けから契約の見直しを迫られないか戦々恐々。高騰した資材の調達に苦慮している。価格転嫁はかけ声ばかり。発注者の姿勢も問われる。(鷲)

みちしるべ

2023-06-19
 厚生労働省が調査している「日本の将来推計人口」によると、人口が50年後には現在の約7割に減少するという。減少の進行はわずかに緩和されたが、依然として頭の痛い問題だ▼担い手不足の対策として、DX推進や労働環境の整備を進めているが、外国人労働者も注目を集めている。建設分野で活躍する外国人の数は約11万人で、外国人労働者は仕事に意欲的な人が多く、人手不足が深刻化している建設業には大きなメリットだ。国土交通省は、技能などの習得が顕著な特定技能外国人、その育成に尽力した企業などの活動を称える、「外国人材とつくる建設未来賞」を作るなど、外国人材の重要性が高まっている▼地元の子供たちに建設業の魅力を伝えるのも大事だが、世界に目を向けるのも一つの手かもしれない。(雛)

みちしるべ

2023-06-16
 あじさいの花が見ごろ。梅雨の季節に咲くこともあって、雨の日が似合う花だと多くの人が感じる。桜に比べると咲いている期間も長い。その分、ゆっくり楽しめる▼6月も半分が過ぎた。この頃になると業界団体の定時総会もほぼ終わった。トップが話す多くのコメントも聞いたが、組織の規模が小さいほど独自色を打ち出すのに一生懸命だ▼多くの人から仕事の内容を理解されなければいけないだけに「我々に何を求められているのか。もう一度、しっかり考えなければいけない」と話す▼あじさいの花言葉はたくさんあるが、印象に残るのは「移り気」。ネガティブなイメージではなく、色が変わりながら長持ちするから。技術や技能も時代によって変わる。この花のように辛抱強く咲き続けなければ。(鷺)

みちしるべ

2023-06-15
 固定資産税や自動車税などの地方税を、QRコードを活用して納められる手続きが始まった。金融機関やコンビニエンスストアといった窓口を訪れる必要がなく、自宅で24時間いつでも決済できるのが特長▼読み取りに対応したスマホ決済アプリを使い、ポイントを貯めることもできるとあって、お得な支払い方法として周知が進みそうだ▼その固定資産税を巡ってこのほど、改正空き家対策特別措置法が可決、成立した。従来、住宅用地の標準課税は評価額の6分の1に軽減する特例が設けられているが、管理状態によっては優遇措置が解除される。全国で増加を続ける空き家対策の一環で、持ち主にとって「お得」な話ではない。とはいえ、活用や除却と、自治体の空き家対応に影響が及ぶのは確実。こちらの動向も注目だ。(鴛)

みちしるべ

2023-06-14
 6月補正案の目玉として、食を通じた地域活性化に3・1億円の予算が組まれた。生産量拡大や就農者支援を図る一方、先端技術を活用した商品開発に取り組み、ゆくゆくは海外展開も目指すという▼課題はいわゆるローカライズにある。今や国際的な認知度を誇る寿司は象徴的な事例だろう。正式なデータではないが、カナダ・バンクーバーは人口当たりの寿司屋の比率が世界一だとか。ではカナダ人が本場日本の寿司を好むかというと話は別。「シャリに玄米を使ったベジタリアンフード」が彼らにとっての標準だからだ▼近年、特に畜産・水産施設の整備が順調に進み、原材料面では優れた競争力を担保できるようになった。次は付加価値の生み出し方に頭をひねり、「食パラダイス鳥取県」を現実のものとしてほしい。(鵯)

みちしるべ

2023-06-12
 人々が集う土地にはその土地のシンボルが大抵ある。県東部だと砂丘、西部では大山。市町村単位になればさらに増える▼岩美町と言えば、世界ジオパークに認定されている山陰海岸が思い浮かぶ。海岸沿いの道路からはきれいなリアス海岸を一望できる▼そんな景色を見ることができる町道陸上中央線が、落石の危険性があるとして通行止めになって約1年。先日開かれた復旧対策検討会では、落石対策施設の更新をベースに、今後工法を検討することが決まった。ただ地元関係者によると、町と代行で工事を進める県とで、復旧方法について意見が割れていたようだ▼安全面に加え観光面、景観面にも考慮が必要となる同線の復旧。地元からも早期復旧の要望が上がっている。スケジュール通り復旧が進むことを願う。(隼)

みちしるべ

2023-06-09
 健康優良食品ともなっている「卵」。漢字が「69」に似ていることから今日6月9日は「卵の日」と定められている。円安やウクライナ情勢による値上がりで身近に食べられる食材だったが高級品になるのも近いのか▼「たまごが先か?鶏が先か?」ー有名で古い問題がある。進化論で言えば卵が先だが、その卵を産むのは鶏。立場や視察観点からの答えは出ているが、論争の決着はまだ見えていない▼この言葉は「原因がどちらにあるか分からない」と言った意味でも使われるが、こうした課題は建設業でもたくさんある▼利益率が低い産業の1つが建設業。「売上高至上主義」は多く、価格競争になると適正価格から叩いて受注する会社もある。自治体の設計単価が合わず利益が出ないという声もある。課題の決着は見えない。(鴎)

みちしるべ

2023-06-08
 「政策戦略本部」に「輝く鳥取創造本部」…そのほか華々しい改組は目白押し。突如、出てきた7月の組織改正に県庁内が揺れ動いている。相変わらず名前だけではどんな組織なのか、見当もつかない。「名は体を表す」となるか▼県土整備部にも道路局と河川港湾局の2局が設置される。その陰で都市計画室は新設のまちづくり課に、空港が交通政策課へと他部局にはぎとられてしまった▼取材を進めるなか、当初、県土では都市計画課の復活ならぬ、盛土管理を含めた都市計画機能の掌握を画策した節がある。しかし目論見は外れ、成就には至らなかった▼近ごろ、県政における県土の地位が下がってはいないか。ひいては業界の力の低下とも見える。とかく、新組織が看板倒れになりはしないか。職員のモチベーションは如何に。(鷲)

みちしるべ

2023-06-07
 近年、登下校中の子供たちに車両が衝突する、不幸な事故や事件に巻き込まれるという事案が増えている。これを踏まえて、通学路の安全対策が進んでいる▼通学路の危険カ所解消に向けては、学校関係者や道路管理者、警察などが合同でパトロールして危険なカ所をリストアップ。歩道の設置・拡充や防護柵を設置するハード対策のほか、スクールバスの普及が進んでいる。ソフト面では、学校側での安全教育の徹底や地域の人々のボランティアなどによる登下校に付き添う見守り活動などが広がっている▼危険カ所の解消は、だいぶ進んできているだろうが、環境変化などもあり、危険カ所の状況も変わってくるだろう。これからも定期的な検証を続けて、痛ましい事件が少しでもなくなって欲しいと願う。(雛)

みちしるべ

2023-06-06
 小欄のような田舎者がたまに大都会の駅に降り立つと、まずは人の多さに圧倒される。そして、歩くスピードが速いものだから人の流れについていけない▼若い頃、毎日のようにあの満員電車に押し込まれていたのに、今になると人波に逆らって横切る勇気も出てこない▼長く暮らす地元の地域は、車こそ多く走っているが人の歩く姿は減った。高齢化は急速だが、元気な人はたくさんいるから案外にぎやかだ。それでも、子供の数は確実に減った▼豪雨による災害の発生が懸念される季節。大規模な被害になれば、暮らす地域そのものが消滅してしまう恐れがある。高齢化は進むが、人が減っている地域こそインフラの充実を。こうした地方の願いを速足で通り過ぎる大都会の人に少しはわかってほしい。(鷺)
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