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コラム

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みちしるべ

2020-05-28
 新型コロナウイルスの感染拡大は、働き方や教育問題など様々な社会問題を見直すきっかけとなった。都心部を中心に様々な企業がテレワークを導入し、対応が後回しになっていた働き方改革が一気に加速した▼また、これを機に是正したい問題のひとつとして、東京一極集中問題が挙げられる。30年以内に高い確率で発生すると言われている首都直下地震。もしこのままの状態で大地震が発生すれば、日本中の各種ライフラインに甚大な影響を及ぼすことになるだろう▼これまでにも首都移転は盛んに議論されてきたが、なかなか進展が見えてこない。首都移転が難しければ、本社機能・首都機能の地方分散でも十分なリスクヘッジとなり得るのではないか。国家的危機だからこそ地方シフトへのチャンスととらえていきたい。(鴨)

みちしるべ

2020-05-27
 4月7日に出された新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言が解除された。少しずつ以前の生活や経済活動を取り戻すきっかけになればと願うばかりだ▼県内の建設関連産業では、一部の資材が入手困難になる時期があった程度で、他産業に比べて影響は少なかったと言えるだろう。それでも総会や入札を広い部屋で行うなど細かな影響は随所に見られた▼ある業界団体は毎年開催している研修会の開催に頭を悩ませていた。県は、テキストを配布して各自が自宅で学習する形式でも加点対象として認めるが、継続学習制度(CPDS)の加点にはならないからだ▼その団体は県が県立集客施設等の利用制限を緩和したため、6月中に開催できるようだ。このような影響は今後もいたるところで出てくるだろう。(鷹)

みちしるべ

2020-05-26
 県産木材の利用を促進する県木材協同組合連合会(前田八寿彦会長・鳥取市河原町稲常)が今月19日、「いなつね短信」を創刊した。伐期を迎えた森林資源の活用をPRして、地場経済の活性化につなげる狙い▼だが、昨年度は消費増税で新設住宅着工戸数は伸び悩み、今年に入ってからは新型コロナの影響を受けて景況は芳しくない。県内工務店が予測する需要はマイナス68ポイントと、悲観的な見方が支配的だ▼「事務所や福祉施設などに県産材を活用してもらいたい」。前田会長は「持ち家が頭打ちとなり、これからは非住宅分野に目を向けなければならない」と話し、需要喚起のシフトチェンジをもくろむ▼木塀や木柵といった住宅外構部の木質化には助成制度もある。森林業界をはじめ細々と商いを営む工務店に声援を送りたい。(鷲)

みちしるべ

2020-05-25
 7月1日からの全国安全週間を前に、これから各企業や団体の安全大会が開かれる。1961年をピークに建設業の労働災害は減少傾向にあるが、業種別では最も死亡災害が多いという状況が続く▼危険と隣り合わせの建設業において、労働災害の問題はついて回る。最近でも、岐阜県で橋の補強工事中に、足場が崩れ川に転落するという事故が発生した。幸い死者は出なかったが、鳥取県内でも起こりえる話だ。また、全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症も新たに労働災害の対象となることが認められ、各会社も対策に追われている▼労働災害は夏場に多く発生すると言われており、より一層の注意が必要になる。特に屋外や狭い空間での作業が多い建設業では、対策には十分配慮しなければならない。(雛)

みちしるべ

2020-05-22
 コロナウイルス感染症の拡大は、私達に生活スタイルの大きな転換を強いた。世界規模の危機的状況が続く中をどのように生きるか。悩ましい限り▼「当たり前」を捨て、新たな環境に適応するのは容易な事ではない。が、業界においても社会潮流に即した変化の必要性は今後も増していく。業界イメージを改善し、入職者を呼び込むため。新3Kをはじめとする働き方改革の推進も一つの大きな課題だ▼他にも、先進的な技術の導入など。従来通りのやり方を継続しているだけでも仕事は熟せるし、何より楽だ。だが、より安価で効率的な施工を可能にする方法もあるかもしれない。学びや初期投資はどうしても煩わしく感じるが、それ無くして前進があり得ないのもまた事実。旧態依然からの脱却をいかに果たすか。今一度考えてみたい。(梟)

みちしるべ

2020-05-21
 梅雨入りも近い。4月は気温の低く天気の悪い日が多かったが、5月に入れば暑さを感じる日も。マスクの着用にも慣れ、今では服を着るのと同じような感覚になったが、暑い日は辛い。熱中症には気を付けなければ▼近ごろは、日本から四季という言葉が消えかけているのではないかと思うほど、かつて春や秋に感じた穏やかな天気が少ない。そして、気温の変化も極端だ。また、猛暑の夏になるのか▼これからの季節は、極端に大きな被害を発生させる豪雨などの自然災害に注意しなければいけない。そして、どこに暮らしていても安心は出来ないという思いを共有すべきだ▼想定を大きく上回る災害が発生している。考え抜いたハード面の対策や防災教育など、土木の知恵で国民の生命と財産を守る。(鷺)

みちしるべ

2020-05-20
 BCP(事業継続計画)。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、あらゆる産業が厳しい経済環境下にある。建設業でもその影響は出ており地域経済が心配される▼今般のウイルス感染被害をはじめ、近年多発している台風・地震・集中豪雨等の自然災害での被災は、企業努力だけでは如何ともしがたく、特に中小零細企業にとってはダメージが大きい▼BCPは、これらの緊急・危険時に備えて、人材確保や資材調達、在庫調整、当面の運転資金など、何を優先的に準備しておかなければならないか、を具体的に想定しリスク低減を図っていくシステムだ▼経費もかかれば時間もお金も手間かかるが、突然何が襲いかかってくるか分からない近年、被害を最小限に食い止めるためにも危機管理策を講じておくことが求められる。(雀)

みちしるべ

2020-05-19
「他者への想像力」と、ビジネスの世界で初めて口にしたのは幻冬舎の見城徹だろう▼新型コロナ第一波について「収束の道筋に乗った」と西村再生相が公に述べたこともあり、株式市場は経済活動再開への期待を敏感に反映した。しかし今後は第二波含め、顕在化した感染症リスクと向き合う必要がある▼自らの行動で罹患する人がいるかもしれない―今ほど他者を意識したことはない。その過程で今まで見過ごされていた部分に光が当てられた。障がい者や福祉施設、インフラ従事者らにとって自粛とは何なのか、など▼復帰した英ジョンソン首相は「社会は存在した」とスピーチ。サッチャリズムからの転換を告げた。新たに見出した他者と共同体に想像力を広げることが、コロナ後のマーケット拡大に欠かせない視点だ。(鵯)

みちしるべ

2020-05-18
 今年も若手技術者を対象にしたレベルやトータルステーションの技術研修会が、倉吉市内で開かれている。建設業の担い手不足を打開しようと、県立産業人材育成センターの協力のもと、県中部建設業協会が企画、実施しているもので、今年で3年目となる試みだ▼人手不足が叫ばれている建設業界では現状、現場で人材を育成する余裕がなく、先日開かれたレベルの研修会には応募者が殺到。急きょ7月に2回目の研修会を開くほどの大盛況だ▼これに限らず、最近は官民が連携して行われる研修会が多くなってきた。行政主導の安定的な研修ももちろん重要だが、加えて民間の技術的なノウハウを指導することで、実践的な知識が身につく。このような取り組みがより広がっていくことに期待したい。(鴨)

みちしるべ

2020-05-15
 慣れというものは恐ろしい。役所の受付や店舗のレジなどにアクリル板や透明なシートが設置されているのを初めて見たときはおどろおどろしいと感じたが、今では慣れてしまっている▼業界団体の総会で広い会場に間隔をあけて座るのも当たり前だと思うようになったし、本紙にマスク姿の写真が掲載されていても違和感がなくなってしまった▼世界で問題となっているコロナ禍だが、日本では39県で緊急事態宣言が解除された。これで安心できるわけではないが、コロナ前の経済や生活を取り戻す第一歩と考えたい▼コロナ禍による鳥取県内の経済への打撃の大きさは、徐々に明らかになってくるだろう。幸い建設業は他の業種に比べて、影響は少ない。地域経済の回復を牽引する存在になることを期待したい。(鷹)
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