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コラム

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みちしるべ

2020-07-09
 梅雨らしい毎日が続く。自然はいつも通りだが、年明けから続くこの騒動で、季節の変化さえあまり感じることもなく、今年が半分過ぎた▼生まれてから経験がないほどの手洗いと消毒を誰もが続ける。マスクの着用は慣れたが暑い日は苦しい。梅雨が明ければ、今年も猛暑の夏か▼社会人として新しいステージに立った人達は、3か月が過ぎて職場の雰囲気にも慣れたとは思うが、疲労感も相当だろう。加えて世の中がこんな雰囲気だから、遊びを控えて週末は自宅で過ごす人も多い▼建設業界にも多くの若者が入った。先輩に基礎を教わる毎日は、少しも気が抜けない。描いていた夢との差に戸惑うことも多いか。この騒動の中、社会人になった人達は、今年の今頃のことを長く忘れることがなかろう。(鷺)

みちしるべ

2020-07-08
 経営者の高齢化や生産年齢人口の減少など、現代型社会構造変化による後継者不足問題。後継者が、決まっていない、決まらない、いわゆる跡目不足問題は地方企業においても同様で、ここ数年来県内建設業界でも企業承継に向けたM&Aを含む企業合併などが進んでいる▼後継者対策は県や市などでも相談窓口は設けられているが、中小企業庁でも、後継者がいない企業と経営者になりたい人を結びつけるための「事業承継トライアル実証事業」を展開している。経営者になりたい第三者を教育・アドバイスなど後方支援し、後継者不在の企業とをマッチングしていくもので、円滑な事業承継の手段として期待される▼スムーズな事業承継には、それなりの時間が必要。各施策を取り込み早めの対策を講じておくことも必要。(雀)

みちしるべ

2020-07-07
 世界経済フォーラムが毎年公表する「グローバルリスク報告書」の2020年版。今後10年で発生しうる経済危機としてトップ5を占めたのは、軒並み自然災害などの環境リスクだった。遡って15年版には、感染症に対する懸念が示されている▼非財務リスクであるこれらは、企業の経営分析上あまり考慮されない。にも関わらず財界のメガトレンドに挙げられた事実から、事態の深刻さが見て取れる▼危惧されていた通り、九州で感染症拡大下の災害が発生。避難所生活はもちろん、物資の輸送やボランティアの防疫にも厳しい対応を迫られるだろう▼予測はされている。しかし対策を敷くには相応のリソースが必要だ。だからこそ優先順位を定め、1日も早く着手し、その手を休めてはならない。(鵯)

みちしるべ

2020-07-06
 国土交通省は、近年頻発する大規模な災害に備え、避難施設増強のための経費を21年度の予算要求に盛り込むかまえだ。避難所に使うため公共施設を改修したり、避難所として指定している施設の改築を推進したりする自治体などを支援する▼緊急時の避難所として学校施設などの公共施設は大きな役割を果たしているが、十分なバリアフリー化ができていない施設は県内にもまだまだある。さらに、新型コロナウイルスの感染症対策として、今後3密を避けたスペースづくりや避難所の追加指定も必要になってくるだろう▼新型コロナ対策による公共事業予算の縮減が懸念されているが、現況の生活インフラではこれからの危機を乗り越えることは難しいのではないか。公共投資は惜しみなく続けていくべきだろう。(鴨)

みちしるべ

2020-07-03
 鳥取市は市の公共施設を活かすため、民間事業者の提案を募集する。施設の老朽化や維持管理コストの増大など公共施設マネジメントに関する課題を解決するため民間活力を導入する▼少子化により移転統合された保育園の園舎など行政が利用しない建物の利活用策のほか、公共施設マネジメントに貢献する施策を募る。どんなアイデアが寄せられるか楽しみだ▼市ではこれまでPPPの導入など民間活力による公共施設の整備にも取り組んでいる。これもコスト縮減につながる施策だが、施工に携わる市内建設業者が通常の公共工事と同様の利潤を得られるか疑問だ▼財政面から見ればコスト縮減は大きなテーマだが、それが民間事業者の利潤を削ぐだけのものにならないようにすることも重要だろう。(鷹)

みちしるべ

2020-07-02
 「コロナ対策を優先して公共事業費は削られるんじゃないか」―公共事業の予算がどうなるのか。業界で今一番の関心事だ。それも来年度の…▼政府は21年度予算の概算要求基準に歳出上限と「特別枠」を設けない方向で調整中だという。各省庁の支出を無理に抑え込まず、新型コロナの感染状況や経済情勢を見極めて査定する考えだ▼「防災・減災、国土強靭化3カ年緊急対策」は今年度が最終年度。新型コロナの余波がなくとも、公共事業が削減される要素はある▼新型コロナは予算をかけなくても「3密」を避け、手洗い一つで予防はできる。が、自然災害はそうとはいかない。昨年は東日本台風の被害もあり、頻発する災害に対する備えはおろそかにできない。防災・減災対策を継続し、公共投資によって地域経済を明るくしたい。(鷲)

みちしるべ

2020-07-01
 先日、取材先に向かう時のこと、工事中のため片側交互通行になっていた。対向車を待つ間、何気なく窓から外を見ると、現場の作業員がくわえたばこをしながら歩いていた。これをもし高校生が見ていたとしたら建設業に入りたいと思うだろうか。高校生に限らず、良い印象を持つ人がいるだろうか▼建設業はサービス業ではないが、外で多くの人の目に留まる。一生懸命に働いている人が大多数であると思うが、一瞬の気の緩みを見た人には、建設業のイメージが決めつけられる心配も▼人々の命や生活を守る工事を行い、素晴らしい建築物を建てていても、たばこ一本や座り方一つで印象が悪くなってしまえば悲しい。建設業の看板を背負っているという自覚を持って、日々の業務に取り組んでいただきたい。(雛)

みちしるべ

2020-06-30
 今年の3月、岩美―境港間を結ぶサイクリングルート「鳥取うみなみロード」が完成した。私も取材の道すがら、コースを駆ける自転車乗りをよく目にする。颯爽と風切るその姿はコロナ禍の閉塞した状況下でも清々しさを感じさせてくれる▼先日、とある自治体でそんな自転車乗り達の安全を懸念する声が聞かれた。カーブやアップダウンが多く走っていて楽しい道である為か、山あいの観光地まで自転車で向かう人が多くなった。とはいえ幅員も十分で無く、見通しが良い道でも無いので、特に地域の高齢ドライバーにしてみると危なく思えるのだという▼早急な対応は難しいかもしれないが。サイクルツーリズムは今後のアウトドア観光を支える基盤として期待されている。お互い安全に走れるような道路整備を今後も目指してほしい。

みちしるべ

2020-06-29
 行政には多くの要望が寄せられる。取材先が道路や河川などを担当する組織ということもあるが、要望の数は半端ではない。話を聞けば、必ず現地に出向き状況を確認する。決して聞き流すことはできない▼先日、県が定期的に取り組んでいる土砂災害の危険カ所を点検に少しの時間だが同行した。現地は、急な斜面に沿って民家が並ぶ集落▼若い技術者が裏山を歩いて異常がないのか確認する姿が頼もしい。点検を見守る地元の人に「異常を感じた時には素早く避難してください」と呼び掛けることも忘れない▼現地を間近に見ながら、改めて危険な場所が多いことに気づかされる。山地や急傾斜地だけではなく、生活道路や用水路など、何気なく通り過ぎる場所も安全か。近所の景色を見つめ直したい。(鷺)

みちしるべ

2020-06-25
 梅雨に入り大雨・豪雨による土砂災害や河川の氾濫等の風水害に注意する時期となった。避難場所や避難経路、持ち出し用品などを再度、確認をしておかなければならない。加えて今年は新型コロナウイルスという厄介な感染症が蔓延し、いつも以上に対策と準備、そして気持ちの準備も必要▼気象庁は今年から、大雨の後に時間差で発生する河川氾濫、堤防決壊等の注意喚起するため「大雨特別警報の解除」の文言を、「大雨特別警報に切り替え」の表現に見直した。「大雨特別警報の解除」では危険が去ったと、誤解を招きかねないためで、決して安心情報ではないことを呼び掛けている▼日本に限らず世界各地で大規模な自然災害が各地で発生している近年。十分な対策と備え、そして情報確保手段等を整えておかなければ。(雀)
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