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コラム

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みちしるべ

2019-07-10
 先の国会では建設関連の改正法が幾つか成立した。解体工事関連の「改正フロン排出抑制法」もその一つ。経済産業省と環境省は関係する政省令の改正案をまとめた▼改正法では、建物の解体時にフロンなどを確実に回収するため、都道府県の指導監督体制を強化。立ち入り検査の対象範囲に解体工事の現場を追加した。アスベストでは大きな社会問題になった▼国土交通省の有識者検討会は、「賃貸共同住宅の施工不良問題を受けた再発防止策を大筋で固めた」。工事監理を適正化するガイドラインや大手事業者が順守すべき「品質管理の高度化指針」の策定を同省に要請。これも遅い▼同列ではないが、JR発足時、警察庁官僚が「監査役」に就いていた。が、ボスに洗脳されミイラ取りがミイラになっていたー。(雉)

みちしるべ

2019-07-09
毎年、学生を対象にした「将来なりたい職業ランキング」というアンケートがある。今年は小学生男子の7位に建築士が入り健闘したが、中学生、高校生、大学生ではIT関係や公務員などが上位を占め、建設関係は10位以内に入らなかった▼建設業は多種多様な業種で成り立っている。建設業への憧れと言っても「かっこいい建物を作りたい」「大きい重機を操縦したい」など理由は様々であり、その分だけ業種がある▼建設業の担い手不足はすぐにでも解決しなければならない課題として立ちふさがっている。就職が現実となる高校生や大学生に入職を促すには、それぞれのニーズを把握し実現するにはどの業種がふさわしいか判断できる情報を発信すること。そして、憧れに応えられる業界となることが必要だ。(雛)

みちしるべ

2019-07-08
国土交通省のコンサルタント業務で設計共同体が見直されている。折からの人手不足に働き方改革で、大手業者、特に広域コンサルタント業者(大手)にその傾向が強くなっているのだそうだ▼大規模かつ高度な技術力が必要な業務を実施するのに、専門領域の異なる複数の企業が一体となって受注することで、業務の成果の品質向上を図り、また地元企業の技術力向上の機会を確保できる▼直轄の仕事では、広域コンサルと共同体を組む地域コンサルに資格要件を問わないものもあるという。県発注の委託業務での共同企業体とは内容的にも異なるようだ▼主たる業務を外注できないコンサルタント仕事。この設計共同体が本来の目的から少し逸れるかもしれないが、深刻な人手不足を多少なりとも和らげることができれば。(鴉)

みちしるべ

2019-07-05
少し日にちが過ぎたが、7月1日は「国民安全の日」だった。1960年に産業災害、交通災害などの防止を図るため国が制定した。高度成長に突き進む時代背景がよくわかる制定の趣旨だが、近年は自然災害の脅威におびえることが多い▼西日本豪雨災害から1年が過ぎた。多くの地域が甚大な被害を受け、県内でも智頭町などを中心に多くのインフラが崩壊した▼被災した地域によっては高齢化率が高く、普段から歩きなれている道路であっても、避難所へ向かうには大きな危険がある。暗い夜道であればなおさらだろう▼県内でも防災対策が進むが、緊急時の初動段階で、どれだけ的確な指示を住民に出せるのか。そして、地味な活動かもしれないが、繰り返して取り組む防災教育の充実も欠かせない。(鷺)
 

みちしるべ

2019-07-04
梅雨前線の影響で九州を中心に全国各地で大雨、突風、雷など激しい気象が続いている。局地的レーダーも真っ赤となっているカ所も多々あり、災害も発生している。今年も異常気象なのか▼例年より遅く「梅雨入り」した県内も、連日雨まじりの曇天の日々が続く。近年の気象は小雨といっても限られた地域だけが集中的に豪雨にさらされる「ゲリラ豪雨」が頻発するなど、気象変化が激しくなっているだけに、昨年の西日本豪雨災害の記憶がまだ新しい中、ここ1カ月ぐらいは警戒が必要だ▼県の6月補正予算も防災・減災・国土強靱化対策を含めた277億円の公共事業費が成立し、令和元年度の実施体制がようやく整った▼6月は土砂災害防止月間。突然の土砂災害や河川の氾濫など万全の準備と対策を怠れない。(雀)

みちしるべ

2019-07-03
「新たな時代にPDCAみんなで築こうゼロ災職場」をスローガンとする全国安全週間が1日からスタートした。鳥取労働局によると、今年5月までに県内で発生した労働災害(休業4日以上)による死傷者数は162人(死亡2人)。このうち建設業は28人(死亡0人)。昨年と比べると、2件の増となった▼長期的に見れば、建設業の労災発生件数は減少しているが、技術者の高齢化・担い手不足などが原因で労働災害が発生する危険性は高まっている▼このような背景からか、各社の安全大会も年々力が入っている。安全講話やグループディスカッションなど、個々の意識を高める様々な工夫を今年も取材した▼労災は企業も労働者もその責任が厳しく問われる時代。いっそうの意識向上が求められる。(鴨)

みちしるべ

2019-07-02
「本当に整備するんですね」。倉吉市に建設される県立美術館について、県内外の人からよく聞かれる。それだけ、全国的に美術館の運営が難しいということだろう▼県は、このほど閉会した6月定例議会で5年間の設計・建設と15年間の運営に必要な経費として約149億円を予算計上。7月にPFIの入札を公告し、令和元年度に事業者を決める予定だ▼賽(さい)はすでに投げられているが、建設にかかる莫大なコスト(当初経費)よりむしろ、建設後の設営、運営にかかる経費(ランニングコスト)を不安視する声はいまだ持って絶えない▼鳥取市での建設計画が凍結され、その後、紆余曲折を経て、現在に至った。建設の是非をいまさら問うつもりはないが、「本当に整備するんですね」。そんな声は依然として多い。(鶯)

みちしるべ

2019-07-01
鳥取西道路の開通に向け、鳥取市が整備を進めていた道の駅「西いなば気楽里」が6月30日にオープンした。地域の振興や観光の拠点として集客効果が期待される▼山陰道の整備が進むごとに東西の移動速度は早くなっていく。自動車専用道路は信号も無く、運転しやすいが、トンネルや高架橋を走るばかりで地域の特性を感じにくい面もある▼高速道路には高速物流ネットワークや産業振興、観光振興などさまざまな整備効果がある。山陰道の一日も早い全線開通が県民の悲願だが、一方で高速道路の整備が進むにつれ、県内の市町村には通過されるだけの場所になってしまう危険性もある▼人が早く移動するための道路と人を留めるための魅力ある施設。車の両輪のように両方を並行して整備していくことが必要だろう。(鷹)
 

みちしるべ

2019-06-28
i-Conを推進しようと、県発注の業務でも3次元測量の試行が始まっている。県内コンサルタントの大半が対応機材をそろえており、関心は高い▼昨年度の試行から見えてきた課題は、草木がレーザの行方を遮って地表面が計測できず、多くの補測測量が必要になった。一方で危険な区域や立ち入り困難カ所では、UAV測量によって現地測量が安全に履行できた▼全般に現場作業が楽になった反面、机上でのデータ処理に時間がかかったりと、受注したコンサルからは「決して万能ではない」と報告されている▼あくまで手段であるICT活用が、いつの間にか目的と化していないか。常に目配りしながら業務の効率化を図っていかなくてはならない。「これなら、使ってみようか」―試行を通じて新技術の日常使いが求められている。(鷲)

みちしるべ

2019-06-27
政府は、国土強靭化年次計画2019を決定した。水害の頻発と激甚化を受け、堤防やダムなどの整備・機能強化による事前防災対策を主要施策に位置付けた▼新たに中小企業を対象とした防災・減災対策と無電柱化に対する支援を盛り込んでいるのが特徴。18年末に国土強靭化基本計画を改定してから初の年次計画▼広域・長期の浸水対策では①堤防の整備・強化②河道掘削③洪水調節施設の整備④高規格堤防の整備⑤ダム再生⑥排水施設の耐水化など▼災害の教訓から新しく成立した中小企業強靭化法に基づき、中小企業の災害対応力強化に向けた金融・税制支援が盛り込まれている。一方、国土強靭化関連の公共事業費の増加で、都道府県の一部に入札不調・不落札の増加を懸念する声が出ているのが気がかり。(雉)
 
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